D.カーネギー著、山口博訳「人を動かす」創元社(1937年)を読んで
先月の読書記録はブログの開設タイミングの関係もあり、
1か月分をまとめて1記事にしたが、
どうしても文量が多くなってしまうため、
今月からは例外を除き1冊1記事とすることにした。
・ D.カーネギー著、山口博訳「人を動かす」創元社(1937年)
人間関係の原則をまとめた自己啓発書の古典。
父親が人生に影響を受けた本として、
カーネギーの文庫3冊セットを譲ってくれたものを、
親不孝者なので長年本棚の肥やしにしていたが、
上海まで持ってきてようやく手を付けたのである。
思えば、自己啓発本を自分では買ったことが無い。
長いこと食指が動かなかったのもそのせいだろうか。
この本にまとめられている人間関係の原則は
大まかには以下の2点に集約できると理解した。
1点目は「相手の承認欲求を満たし、重要感を与えること」である。
一昔前に「鏡の法則」というのが流行ったが、近いかもしれない。
人は誰でも自分のことを大事に扱う人間を無下にはできないものである。
協力的な態度を引き出すためには、自ら協力的な態度を示さなくてはならない。
2点目は言ってしまえば1点目の裏返しでしかないのだが、
「自分の承認欲求を抑え、コントロールする」ことである。
反射的に相手の間違えを正す、意見に反論するというのは、
どれだけ自分に理があっても相手の面子を傷つけ、
反感を買い、物事をややこしくするばかりである。
この中でいうと自分は圧倒的に2点目ができていない。
ディティールに拘って相手の些細な間違いを訂正しようとしてしまうし、
短気なので何か言われれば、100倍にして返してしまいたくなる。
そして、これはこの本を譲ってくれた父親にしてもそうである。
最近は年を取っていくらか丸くなってきたが、
自分が今までに出会った中で一番短気な人間は誰かと聞かれれば、
迷わずに「私の父親です」と答えるくらいの瞬間湯沸かし器であるし、
人の話を遮って話し続ける様は独演会のようである。
息子に勧めるくらいであるから、
この本に相当な感銘を受けたはずだが、
少なくとも日常で接してきて感じるところでは
生来の気質を抑え込むには至らなかったらしい。
読書でインプットした内容を理屈として理解しても、
日々の生活の中で体現するのは 難しいのだなと
身近な例を持って実感する一冊であった。
以上
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